男性不妊になりやすい人っているの?

男性不妊

 

現在の段階では、まだ結婚も子供も考えていないのですが、子供が大好きなので、将来自分の子供が欲しいと思っています。その時になって困らないように、もし男性不妊になりやすいリスクなどがあったら教えてください。

伊勢呂哲也
伊勢呂哲也

分かりました。男性不妊になりやすい過去の既往歴や、生活習慣などのリスクを持った方がいらっしゃいます。もちろんこれらがあるからと言って必ずしも男性不妊になるとは限りませんが、参考にしていただければと思います。

 

 

男性不妊になりやすい人の特徴

精巣(睾丸)が小さい、柔らかい

見た目的に一番分かりやすいのは精巣(睾丸)の大きさです。精巣は男性ホルモンであるテストステロンを産生し、精子を形成する場所でもあります。そのため、最近精巣が小さくなった、柔らかくなったという場合は、その機能が十分に働いていない可能性が考えられ、精子の量や質が低下していることが考えられます。

停留睾丸の手術歴

精巣(睾丸)は胎児期において、おなかの中で発生し、出生近くにソケイ管を通って陰嚢内まで下降していきます。しかし、何らかの原因で陰嚢内まで精巣が降りて来ない事があり、その場合にはいずれ手術が必要となります。この手術を受けた場合でも、妊孕力(子供を作る能力)は下がってしまうと言われており、仮に子供の頃でも停留睾丸で手術を受けたことのある方は注意が必要です。

精索静脈瘤

陰嚢の表面に凸凹がある場合や、精巣(睾丸)の上部に、あたかももう一つ睾丸があるように見えるコブがある場合にも注意が必要です。これは精索静脈瘤という病気である可能性が高く、精巣に血液を供給している精索の静脈が拡張してコブを形成することで、男性の不妊症の一因となります。拡張した静脈は血液の逆流を引き起こし、精巣内の温度を上げてしまいます。精子は正常な発育と機能を保つために体温よりもわずかに低い温度が必要であるため、この温度上昇が精子の量や質を低下させ、不妊に繋がってしまう可能性があります。一般的に精索静脈瘤は立っている時や、重いものを持ち上げた時に痛みが伴う場合がありますが、多くの場合は無症状で経過する事が多いです。

陰嚢内の上方にある、またはソケイ部に近いところにある睾丸

陰嚢内の上方に精巣(睾丸)がある、またはソケイ部に近いところに睾丸があるという方も注意が必要です。先述したように、精巣内は体温より低い温度に保つ必要があるため、陰嚢内の上方やソケイ部に近いところに睾丸がある場合、温度が高くなって精子の状態が悪くなり、不妊の原因となってしまう可能性があります。

ソケイヘルニアの手術歴

ソケイヘルニアで手術を受けたことのある方も注意が必要です。精子は精巣で作られ、精管→副精管→ソケイ管を通って排出されます。ソケイ管は精子の通り道となりますので、過去にソケイヘルニアの手術を受けたことのある方は、精子の通り道が狭くなっている可能性もありますので、注意が必要です。

高熱

過去におたふくで高熱が出た事がある、風邪で高熱が何日も続いた事があるという方も注意が必要です。また、前立腺炎や精巣上体炎の既往のある方も同様です。

生活習慣

喫煙、アルコールの過剰な摂取、肥満、栄養不足、ストレス、睡眠不足、過度の運動などはホルモンの値や、精子の形成に悪影響を与える恐れがあります。
また、高温の環境は精子の量や質を低下させてしまう恐れがありますので、サウナに頻回に入ることや、タイトな下着を毎日履くことなどはできるだけ避けた方が良いでしょう。

まとめ

今回は男性不妊になりやすい方の特徴をお話しさせていただきました。少し心配になってしまう方もいらっしゃるかと思いますが、必ずしも不妊になるという訳ではありません。そのリスクがあるということを理解し、生活習慣を見直し、まずはブライダルチェックなどを受け、現在の状態を把握しておくことが大切ですね。

当院ではブライダルチェックを行なっております。男性・女性ともに基本セット(クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、トリコモナス、B型肝炎、C型肝炎、HIV、風疹抗体、梅毒、ホルモン検査)が29,800円(税込)、男性で精液検査をご希望の方には基本セットに精液検査をプラスして39,800円(税込)で受けていただくことができます。

⬇︎YouTubeでも解説させていただきました⬇︎

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