以前の記事で、男性不妊の原因のひとつである精索静脈瘤について書かせていただきました。
今回は男性不妊の原因その②としてクラミジア感染症についてお伝えしたいと思います。
クラミジア感染症がなぜ男性不妊につながるのか
クラミジア感染症はクラミジアトラコマチスという細菌によって感染する性感染症(性病)のうちのひとつです。感染すると男性は尿道炎による排尿時の痛み、違和感などを起こす場合がありますが、約50%の方は全く自覚症状がないと言われています。自覚症状がないまま放置すると上行感染を起こし、精巣上体炎を引き起こす恐れがあります。
精巣上体とは精巣(睾丸)の後ろ側にあり、精子の成熟と輸送を行なう働きがあります。また、精巣で作られた精子は運動性がほとんどなく、精巣上体で運動能を獲得します。そのため、精巣上体炎を起こすと次のような影響が出てしまう可能性があります。
クラミジア感染症の検査・治療
先述したように、クラミジアは感染していても自覚症状がない場合が多く、男性では50%、女性では80%もの方が自覚症状を感じません。治療して治っても免疫を獲得しないので、注意しないと何度でも感染してしまいます。また、同じく性感染症の淋菌との重複感染も多くなっています。
クラミジアの検査は男性は尿検査で簡単に検査ができますので、複数のパートナーがいる方や、心当たりのある方は定期的にブライダルチェクなどで検査しておくことをお勧めします。
感染が分かった場合、抗生物質で治療すれば完治が可能です。ここで注意が必要なのは、パートナーがいる場合は必ず2人で治療することが大切だということです。どちらか片方だけが治療しても、またパートナーから感染してしまい、これを繰り返してしまいます。(ピンポン感染)
クラミジアの予防
予防には性行為だけではなく、性交類似行為には必ずコンドームを使用することが大切です。また、疑わしい相手と性行為をしてしまった場合にはすぐにシャワーで洗い流したりすることも予防に繋がります。これはクラミジア感染症に限ったことではなく、性感染症(性病) の全てに共通して言えることですね。
まとめ
クラミジア感染症は男性不妊の一因となります。結婚や妊活前だけに関わらず、性病が心配な方やパートナーが変わったタイミングなどで検査してみてはいかがでしょうか。ご自身やパートナーの安心にも繋がるのではないでしょうか。
当クリニックグループのブライダルチェックは基本セット(クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、トリコモナス、B型肝炎、C型肝炎、HIV、風疹抗体、梅毒、ホルモン検査)が29,800円(税込)、男性で精液検査をご希望の方には基本セットに精液検査をプラスして39,800円(税込)で受けていただくことができます。大宮・上野・池袋・新橋のどのクリニックでも受けていただくことが可能ですので、お近くのクリニックでお受けください。
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