現在独身で今のところ結婚の予定はありません。でも、将来のために精子の状態を調べてみたいと思っています。
精液検査はどこで、どのような検査をするんですか。
自分の状態を把握しておくことはとても大切な事ですね。男性不妊の主な検査は精液検査ですので、今はお子さんを持つ予定のない方でも、将来のために積極的に受けることをお勧めします。
精液検査は主に泌尿器科で受けることができます。
それでは精液検査の詳しい内容や基準値について説明していきますね。
精液検査の重要性
お子さんを望むカップルの中で、不妊に悩む割合は約10%にも及ぶと言われています。
その中で「女性側が不妊検査や不妊治療を受けたけれどお子さんを授からず、まさかと思い男性側が検査をしたところ男性側の不妊も判明した」と言うケースも多くあります。
それを裏付けるデータとして、2017年のWHOの調査によると、不妊の原因の24%が、女性側、男性側両方にあるという結果となっています。
不妊症は治療に長期間かかる場合もあるという事を考えると、ご自身の妊孕力(妊娠するための力)をあらかじめ把握しておくことはとても大切であると言えますね。
女性不妊の検査はその方の性周期に合わせて何度か医療機関を受診しなければなりません。そのため、お仕事や家庭のスケジュールを調整して受診される方がほとんどです。
一方、男性不妊の検査は精液検査がメインとなります。受診も一度だけで済むため、時間的にも調整しやすいですよね。
精液検査を受けられる場所
精子は時間が経つと運動性が低下し、正しい結果が得られませんので、採取後すぐに(2時間以内)に検査をする必要があります。そのため、検体を受け取ったらすぐに検査ができる機器が揃っている医療機関が望ましいです。
精液検査は「ブライダルチェック 」の検査項目の中に含まれていることが多いです。ブライダルチェック は泌尿器科、不妊症外来、一般内科などの一部で受けることができます。
精液検査の方法
✅ 2日から7日間の禁欲期間を設けます。(長すぎても短すぎてもいけません)
まれに、禁欲期間が長い方が良い結果が得られると思われている方がいらっしゃいますが、長すぎると精子の運動能力や形態に悪影響を与えてしまう可能性がありますので、2〜7日間が最適です。
✅ 自宅または医療機関内で精液をマスターベーションで採取します。
✅ 採取後は速やかに医療機関に提出してください。自宅から持ってくる際は人肌の温度を保つようにしてください。
精子は温度が低いと死んでしまいます。また、温度が高いと雑菌が繁殖して正しい結果が得られない可能性があります。そのため、検体保管容器をタオルに包む、専用ポットに入れて持参するなどの方法があります。
精液検査で調べる内容
精液検査では主に下記の表の内容を調べます。
項目 | 第5版(2010年) 下限基準値 | 第6版(2021年) 下限基準値 |
---|---|---|
精液量 | 1.5cc | 1.4cc |
精子濃度 | 1500万/ml | 1600万/ml |
総精子数 | 3900万 | 3900万 |
運動率 | 40% | 42% |
前進運動率 | 32% | 30% |
生存率 | 58% | 54% |
正常形態率 | 4% | 4% |
精液検査の料金
料金は医療機関によって様々です。基本的には「異常がないか調べるための検査」は保険適応とはなりませんので、自費の検査となります。
精液検査は一般的には15,000円前後で実施している医療機関が多いです。
まとめ
男性不妊の検査は精液検査がメインとなります。プライバシーに配慮されているとはいえ、医療機関で精液を採取するのは抵抗がある方もいらっしゃると思いますが、安心できる自宅で精液を採取するように案内している医療機関も多くなっています。
「自分の精子の状態はどうなんだろう」「将来子供を持つことができるのか」などとお考えの方はぜひ一度、ブライダルチェック などで調べてみてはいかがでしょうか。
当クリニックグループのブライダルチェックは基本セット(クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、トリコモナス、B型肝炎、C型肝炎、HIV、風疹抗体、梅毒、ホルモン検査)が29,800円(税込)、男性で精液検査をご希望の方には基本セットに精液検査をプラスして39,800円(税込)で受けていただくことができます。大宮・上野・池袋・新橋のどのクリニックでも受けていただくことが可能ですので、お近くのクリニックでお受けください。
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